「首都機能移転に関する全国知事アンケート調査結果」の概要


「首都機能移転に関する全国知事アンケート調査結果」の概要


財団法人
社会経済生産性本部新都建設推進協議会
平成7年9月7日

 産業界労使、学識経験者等で構成される調査研究機関の、財団法人社会経済生産性本部はこのたび、同本部に設置されている新都建設推進協議会(堺屋太一会長)が実施した「首都機能移転に関する全国知事アンケート調査」の調査結果をとりまとめ発表した。
 このアンケート調査は、全都道府県に対して、首都機能移転問題に対する考えや、各都道府県での論議の動向等について聴くことにより、首都機能移転を検討する際の参考に資することを目的としている。
 有効回答数は40であり、主な結果は次のとおり。

 このアンケート調査によると、首都機能移転により「東京一極集中の是正」が最も >強く期待されている。(問2)

 首都機能の誘致を希望しているのは、東は北海道から西は山口県までの16の道県の知事であり、それらの道県では過半が、何らかの形で誘致の意思表示をしているとともに、地元への首都機能移転の動きがある場合には「移転先となる都市の案やビジョンの提示」「新たに必要となる用地買収への協力」等を行うとしている。(問3-1〜問3-4)

 また、地元を首都機能移転先として考えた場合には、「景観、歴史性、文化性などに優れている」点が最も優れた点であるとしており、次いで「全国の地理的な中心や、人口重心等に近い」「自然災害の危惧が少ない」などが多く指摘された。(問4)

 首都機能移転後にできる新たな政治、行政の中心都市の自治形態については「現在の都道府県制のもとで、複数の府県にまたがった都市になってもよい。」「政令指定都市や中核市として指定し、都道府県並みの事務権限を委譲されるべきである。」「ワシントンDCのように、政府直轄市とすべきである。」など、意見が分かれた。(問6)

 首都機能移転にかかる費用の調達については、「東京等の首都機能の現有地の、跡地等の処分して賄うべきとの回答が16あり最も多かった。(問7)

 首都機能移転で、政府機構は「中央集権体制から地方分権体制へ変わることを期待する」とした知事が30人と有効回答の4分の3を占め、地方分権への強い期待を伺うことができる。(問8)

 首都機能移転による、経済や社会に対するメリットとしては、「景気浮揚に貢献する」とする回答が最も多く、次いで「東京一極集中の是正」「国民の士気を高揚する」などが上げられた。(問10)

 首都機能移転後の東京圏への期待については、「世界の経済機能や文化活動が集まる世界都市」が圧倒的に多く、「日本の経済、文化の中心都市」がこれに次いでいる。

 政府「国会等移転調査会」への要望を聴いたところ、主に次の諸点があげられた。
 (1)首都機能を単に東京一極集中の是正の一方策として考えるだけでなく、中央集権システムから地方分権システムへ改革するという面も併せて考えるべきである。
 (2)地方分権・規制緩和等も併せて実施しなければ「第2の東京」を造ることになりかねない。
 (3)国土の均衡ある発展を図り、多極分散型社会の構築を実現するという観点も考慮すべきである。
 (4)移転先の選定方法や、選定基準は国民のコンセンサスを得たうえで、合理的に決めるべきである。
 なお、東京圏(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)の知事からは、「慎重な議論をすべきである」「展都が現実的かつ有効な施策である」などの意見が出された。(問12)

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