新都フォーラム '97 三重県資料

三重鈴鹿山麓地域新首都「海と森の新首都」の実現に向けて

1. 三重県としての首都機能移転に対する考え方

(1)首都機能移転の意義・必要性

  • 新しい社会システムへの転換を図るための仕掛け
    地方分権、規制緩和、行政改革を推進し、世界に通用する日本、あるいは「新しい社会システム」への転換を図るための仕掛け
  • セキュリティの確保
    首都機能と経済の中枢機能が同時に壊滅的な打撃を受ける事態の回避
  • 東京一極集中の是正
    政治、経済、文化等、あらゆる機能が東京一極に集中している状態の是正
    集中による弊害から脱却した東京の経済
  • 文化など世界都市としての機能強化及 び東京に居住する人々のゆとりと豊かさの創出
    東京を頂点とした心理的な階層構造の変革を通じた、各地域における個性的なライフスタイルへの転換
  • 自立への契機

(2)首都機能移転に求められるもの

  • 地方分権と行政改革を通じて「小さく、効率的になった」政府
  • 地方分権、行政改革など諸改革の実行による一極集中の是正、国土全体の活性化
  • 分権化、分散化された多重性のある国土構造の形成による防災性の強化
  • 環境との調和やゆとりと豊かさの実感など新世紀において都市に求められる価値の実現

2. 三重鈴鹿山麓地域の特性

  • 奈良、京都とともに、「ありのまま」を大切にする「生なり文化」を象徴する素木造りの伊勢神社、「蟻の熊野詣で」で著名な熊野三山という日本の精神文化の原点を醸成した地域であり、世界に誇りうる優れた歴史
  • 文化を形成
  • 三重県は、伊勢湾、鈴鹿山系、大台ヶ原などを擁し、自然公園率が全国第2位。鈴鹿山麓地域も海から山に至る豊かな自然環境を享受、年平均気温が約16度という温暖な気候
  • 西日本国土軸と太平洋新国土軸、日本海国土軸が近接する国土の中央部に位置し、日本の全地域に平均して短時間でアクセスが可能
  • 関西圏と名古屋圏の中間に位置しており、両圏域の都市機能の活用や文化、産業資源を生かした21世紀の新しい文化、産業の創造が可能
  • 関西国際空港と中部新国際空港という2つの24時間空港を利用できる位置にあって、グローバルネットワークの中枢地域として成長していく地域であり、四日市港の活用、さらに名古屋港、大阪港、神戸港、日本海側の敦賀港の利用も可能

3. 三重鈴鹿山麓地域新首都構想

(1)新首都のイメージ

  • 木の文化を生かしたまちづくりなど環境と調和し、資源循環型を基調とするとともに、京都、奈良との連携を図った日本の歴史文化を表象する都市
  • 省庁の再編を前提として、地方分権、規制緩和、行政改革を進めるという国がめざす方向を象徴する分権型都市
  • 世界と結ぶ交通の結節点として、開かれた社会を形成するネットワーク型都市

(2)新首都整備の考え方

  • 首都機能配置の考え方

    一つのクラスターに政治、行政施設を集中立地させることは十分可能であるが、自然環境との調和、混雑緩和の観点から、基本的には政治、行政施設を新都市群の クラスターに分散立地

    環境配慮、既存の都市機能の活用による投資的経費の低減という観点から、政治・行政施設の一部を、産業集積のある四日市市、自動車産業・モータースポーツの鈴 鹿市、行政・文化のまち津市などの既存都市に立地させることについても検討

  • 広域的な交流・連携の取り組みに支えられた新首都の形成

    環境産業、先端産業の集積を生かすとともに、学術研究機能等の強化を図る取り組み

    • 工業集積や環境保全技術等の研究開発機能を基盤とする鈴鹿山麓研究学園都市を中心とした「三重ハイテクプラネット21構想」の推進
    • ゆとり文化創造・三重中枢連携都市圏の形成を目指す津
    • 松坂地方拠点都市地域の整備
    • 人・モノ・情報の交流を促進し、国土形成に寄与する情報文化交流都市圏の創造を目指す伊賀地方拠点都市地域の整備
    • 東海リサーチリンケージ構想に基づく研究機能の分担、伊勢湾の総合利用と保全についての検討、伊勢湾口道路を介した三遠伊勢地域の連携の検討などを進める岐阜、静岡、愛知、三重の4県にまたがる「環伊勢湾広域交流圏」の形成
    • 関西文化学術研究都市等との環境をはじめとした研究開発の連携の強化
  • リゾート機能等と生かした取り組み
    • 恵まれた自然環境、優れた歴史文化遺産、豊かな農林水産資源を有する伊勢志摩東紀州地域における、国際リゾート「三重サンベルトゾーン」構想の推進
    • 住む人、訪れる人双方にとって魅力的な県土形成、地域社会の運営を図るため集客交流を基本概念とした地域経営戦略を構築するビジターズインダストリー構想の推進
  • 歴史文化資源や自然環境をベースとした文化の創造を目指す取り組み
    • 京都、滋賀、奈良、三重の4府県にまたがる近畿圏内陸において、歴史文化資源や自然環境を生かし、新しい時代の豊かな生活環境実現のモデルとなる活力ある  値域づくりを目指す「京滋奈三
    • 広域交流圏」の形成
  • 活力と魅力に富んだ値域、人と自然が共生する社会を目指す取り組み
    • 和歌山、奈良、三重の3県にまたがる地域において、自然を生かした新たな国土のフロンティアとしての地域整備を図り、快適環境を目指す「紀伊半島広域交流圏」の形成

(3)広域ネットワーク整備

  • 広域アクセス
    • 国内・国際交通アクセス
      • 第二東名・名神高速道路、リニア中央新幹線、関西国際空港、中部新国際空港など
    • 新首都地域内交通ネットワーク
      • 既存の路線をできるだけ利用した上で、高速鉄道、高速道路を計画し、環状ラダー型の交通網を形成
      • 都市内主要交通手段として、LRT(Light Rail Transitー欧米で多く採用されている路面電車をグレードアップしたもの。軽快電車と呼ばれる)を基本とした新交通システムを導入
  • 新首都と情報通信
    • 日本及び世界各地と時空間を超えて結ばれるとともに、情報公開により首都における三権の動きが国民に周知され、国民の意見が的確に政治、行政に反映される新首都
    • 分散された省庁へのテレワーク導入など首都業務の高度情報化 情報インフラを使った各種サービスを充実し、新首都居住者や地域住民、県民の  福祉、安全、利便性、快適性の向上に寄与

4. これまでの取り組み及び今後の取り組み方向

(1)三重県内のこれまでの取り組み
平成元年10月 (財)三重社会経済研究センターが「三重鈴鹿山麓新首都構想」を 
        公表 
平成7年 3月 「首都機能移転に関する調査報告書」まとめる 
平成8年 9月 「鈴鹿山麓地域首都機能移転庁内連絡会議(委員長:副知事)」 
        設置 
     9月 鈴鹿山麓地域関係7市町による推進組織として「鈴鹿山麓地域首都 
        機能移転推進協議会(会長:鈴鹿市長)」設立 
     9月 鈴鹿山麓地域関係7市町の議会において、首都機能移転に関する決 
        議(本県への首都機能の移転を強く要望) 
    11月 経済界において、商工会議所連合会、商工会連合会、中小企業団体 
        中央会等を構成員とする「三重県経済団体首都機能移転推進協会」 
        (会長:三重県商工会議所連合会会長)設立 
平成9年 1月 全県的な推進組織として「三重県鈴鹿山麓地域首都機能移転推進会 
        議」(会長:北川三重県知事)設立 
     2月 県民等を対象としたシンポジウム開催 
(2)今後の取り組み
  • 三重県として、首都機能移転の必要性や意義、三重県(鈴鹿山麓地域)の有する優れた資質を訴えるととに、三重における新首都のイメージを提案していくため、シンポジウムの開催

  • 種々のメディアによる普及・啓発などを実施

  • 中部圏知事会に設置された「中部圏首都機能移転問題研究会」、経済界を中心とした「新首都『中部』推進協議会」、「東海四県首都機能移転連絡会議」等による共同事業等の実施により、中部・東海地域への首都機能移転を目指した一体的な取り組みを推進、さらに近畿圏等との連携を深めた取り組みを推進

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