岐阜東濃地域への首都機能移転について
1. 首都機能移転の必要性
首都機能移転は、現在の首都「東京」の閉塞状況を打破し、行財政改革を推進するために必要不可欠であり、地方分権・規制緩和と一体的に進めていく必要があります。
(1)現在の首都「東京」は、明治以来の諸制度、システムが制度疲労を起こし、政治・行政・経済・文化などすべての面で疲弊・停滞した閉塞状況にあります。
(2)「東京」への一極集中は、偏った投資、東京ピラミッドの形成を招き、弊害が顕在化しています。首都機能移転は、国土政策の観点からみて、公平な資源配分と効率的な投資を促進し、行財政改革につながります。
- 首都機能移転に必要な経費は総額約14兆円と試算されていますが、このうち公共投資の部分については3割程度と言われており、これを20〜30年かけて建設すると、首都機能移転に必要な年間経費は2、000〜3、000億円となります。
- 一方、現在の東京は、ニューヨークの中にワシントンDCがあるようなものであり、用地費・人件費等公共事業の投資効率が悪い中で、首都機能維持のために、他の大都市圏と比較して、年間約5、000億円という莫大な国費が余分に投資されています(自治省:平成5年度行政投資実績)。
- したがって、首都機能移転による余分な国費投資の節減効果を考えれば、首都機能移転自体が行政財改革となります。
- 一例として、先に公表された第7次空港整備5カ年計画において、首都圏第三空港の整備に関し、「今後の検討に当たっては、首都機能移転に関する議論の展開にも十分留意する必要がある」と明記されていますが、中部に首都機能が移転されれば、事業化が決定している中部新国際空港があり、首都圏第三空港の整備は必要なくなります。このこと1つとっても、首都機能移転は国家経済的に大変なメリットがあります。
(3)アジア・太平洋時代が急速に進展し、そのリーダーとして日本に寄せられる期待は年々高まっている中で、21世紀において、日本が生き残り、世界をリードして地球・人類・地域に貢献していくためには、内外の英知を結集する新たな拠点づくりとして、首都機能移転を行財政改革・地方分権・規制緩和と一体的に進めることが必要です。
- 岐阜県が提唱する21世紀型首都のあり方「3C(Contirbution)」
(3つの貢献)
地球への貢献 地球環境問題、省エネルギー、新エネルギー、自然保護への貢献
人類への貢献 人口、食糧、医療、地域紛争(平和)問題への貢献
地域への貢献 過疎、福祉、中小企業、地域経済、教育、文化、情報等の地域格差に配慮し、社会的弱者の立場に立って地域に配慮できる首都
- 「3C」の一翼を担う「エコメディアシティ構想」
「エコメディアシティ構想」は、エコテクノロジー、マルチメディアテクノロジーを駆使して21世紀に向けた新産業の育成を図っていくとともに、自然環境と共生した情報化社会の新しいライフスタイルを可能とするネットワーク都市の構築を目指すものです。現在、岐阜県、三重県、滋賀県、愛知県、名古屋市が連携して東海環状自動車道等を活用しつつ、情報化社会の産業基盤、生活空間、研究環境を提供するエコメディアシティづくりに取り組んでいくこととしています。
2. 岐阜東濃地域への首都機能移転の意義(10項目)
1. 国民経済的に最も合理的
首都機能移転を考えるに当たっては、多くの国民が往来する国民経済コストの面から、人口重心に近いこと、交通条件が全国から見て偏っていないことが重要です。岐阜東濃地域は、人口重心(岐阜県郡上郡美並村)に近く、現在でも東京から117分(東京〜多治見)という位置にあるのみならず、リニア中央新幹線の建設により、東京・大阪から30分圏内となります。
2. 首都機能移転に伴う新たな基盤投資が不要
全国各地からのアクセスが容易で、新高速三道、中部新国際空港、リニア中央新幹線など、既存のプロジェクトを推進するだけで必要な基盤整備ができあがる岐阜東濃地域に首都機能を移転することにより、移転に伴う経費を最小限に抑えることができます。
3. 「日本中央交流センター」により新たな国土軸の形成を促進
国土の真ん中にある岐阜東濃地域周辺は、太平洋新国土軸、西日本国土軸、日本海国土軸、北東国土軸の4つの国土軸をリンケージするいわば「日本中央交流圏」であり、ここに「日本中央交流センター」を形成し、全国を視野に入れた人・物・情報の交流拠点とてしての役割を果たし、新国土軸の形成を促進します。
4. 新たな産業経済圏の形成を促進
大阪(西日本経済圏)と東京(東日本経済圏)の真ん中に位置し、わが国経済の活性化に向けて、両経済圏を巻き込んだ21世紀超高域産業経済圏の形成を促進します また、琵琶湖周辺地域は日本海側と太平洋側との距離が最短であり、この周辺に首都機能を移転することにより、日本海沿岸経済圏と太平洋沿岸経済圏の交流を促進し橋渡しすることができます。
5. アジアへの窓口機能を強化
21世紀に向かってアジアの位置づけがますます重要になってくる中で、アジアへの主たる窓口である大阪・福岡に近いことが、首都機能移転を考える上で、重要な要素となります。
6. 民主導型日本への転換を促進
行政改革・規制緩和を進め、これまでの官主導型日本(官僚主導型経済)から民主導型日本(市場経済)への転換を図っていく上で、民間活力の強い関西に近い位置に首都機能を移転することが有効です。
7. 岐阜東濃地域はフロンティア
岐阜東濃地域は、太平洋ベルト地帯の開発とは明確に一線を画してきたフロンティアであり、歴史的に見ても東海道沿線の文化圏ではなく、東山道・中山道沿線の文化圏に属します。岐阜東濃地域に首都機能を移転した場合、愛知県境が連山で隔てられているという地理的条件を考えても、名古屋市と相乗したスプロールの心配はありません。
8. 首都機能の環状的分散配置が可能
東海環状自動車道の整備及び東海環状鉄道構想の推進により、都市を放射状に発展させるのではなく、東海3県から静岡県、滋賀県に及ぶ広域的エリアに、環状的に分散配置していくことが可能です。
9. 国際化時代にふさわしい外国人に魅力ある地域
岐阜東濃地域は、中山道など多くの旧街道や美濃焼の名で知られる陶磁器など日本を代表する歴史・文化・自然資源が豊富であり、県内には世界遺産である白川郷の合掌造り集落や古い町並みや伝統工芸などで有名な高山市、日本3名泉に挙げられる下呂温泉など魅力ある資源が豊富です。また、京都・奈良にも近く、日本の歴史を探索する外国人にとっても魅力があります。
10. 本格的な国際政治都市の形成を促進
東京では地価や維持費が高く、世界190ヶ国のうち日本国土に在日大使館を持っていない国は61ヶ国にも及んでいます。岐阜東濃地域では、まだまだ地価も、維持費も安く、本格的な国際政治都市として各国が安心して外交活動を展開できる地域です。
3. 岐阜県の取り組み状況
(1)県・県議会の動き
平成4年 3月 県議会において「首都機能移転に関する意見書」の採択
7年12月 県議会に「首都機能移転対策特別委員会」を設置
8年 1月 首都機能移転対策特別委員会において、「東濃地域」を移転候
補地とすることを決定
2月 県庁内に「首都機能移転対策本部」を設置
(知事を本部長、各部局長をメンバーとする全庁組織)
3月 首都機能移転推進東濃・可茂議員連盟の発足
9年 2月 参議院国会等の移転に関する特別委員会 来県
3月 首都機能移転東海4県議会連絡協議会の設立
4月 東海4県首都機能移転連絡会議の発足
(2)市町村・経済界等の動き
平成5年 6月 「東濃地域首都機能誘致促進期成同盟会」設立
(17市町村と地元経済団体等で構成)
8年 1月 市長会、町村長会等において、岐阜東濃地域を県内の移転候補
地とすることを決議
2月 「岐阜東濃新首都構想推進協議会」設立
(現在県内各種団体71団体で構成、会長・岐阜県知事)
4月 「東濃地域首都機能誘致促進期成同盟会」の組織を拡大(28
市町村)し、「岐阜東濃地域首都機能誘致促進期成同盟会」と
名称変更
7月 岐阜東濃新首都構想推進協議会が「岐阜東濃新首都構想(中間
報告)」を発表
8月 岐阜県経済同友会が「首都機能誘致委員会」を発足
9月 「飛騨地域岐阜東濃新首都構想推進協議会」設立
(飛騨地域の商工会議所・商工会を中心に構成)
11月 「岐阜県商工会議所連合会東濃新首都誘致協議会」設立
(県内14商工会議所により構成)
9年 1月 「首都機能移転計画具体化研究会」設立
(東濃地域の市町村を中心に首都機能の具体的な配置を検討)
3月 岐阜東濃新首都構想推進協議会が「岐阜東濃新首都構想(中間
報告第2弾)」を発表
- 県内全市長村議会において、首都機能移転の推進を決議(99市町村議会)
- 29市町村議会にて首都機能移転対策特別委員会を設置
- 5町村で新首都構想推進協議会を設立
(3)県外からの支援
- 西日本経済協議会
「日本列島中央部」「中部地区」への首都機能移転実現を要望する決議
- 大阪商工会議所
「人口重心を基準に、各地からのアクセスの容易さを配慮した地域」への首都 機能移転を要望する決議
- 「岐阜東濃地域への移転を求める意見書」を採択した近隣市町村議会
福井県 大野市議会、和泉市議会、美山町議会、池田町議会、今庄町議会
長野県 大桑村議会、山口村議会、上松町議会、南木曽町議会、楢川村議会
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